BT-LAB(仮想通貨投資研究室)


BT-LABとは?


BT-LAB(ビィーティーラボ)とは、仮想通貨取引所/ビットトレ―ドが仮想通貨やブロックチェーンに関する研究・開発、情報などを
仮想通貨投資家の皆様に発信するプロジェクトです。

BT-LABでは年々急速に拡大し続ける仮想通貨マーケットにおいて、お客様が安心・安全に仮想通貨のお取引が出来るよう
大学や研究機関、企業などと産学連携を行い、さらなる技術革新、サービスの向上に努めて参ります。

共同研究先



一橋大学大学院経営管理研究科(一橋ビジネススクール:HUB) 宮川大介准教授

研究テーマ


個人投資家による仮想通貨の売買パターン
~取引レベルデータを用いた行動解析と予測~

■研究内容
個人投資家の仮想通貨の売買パターンについて取引データをもとに行動解析を行い予測します。

「投資家はどのような場合に、どんな行動パターンを行うのか?」
これを分析することにより、仮想通貨投資において有利な判断を行えるのではと考えます。
また、この解析結果を使用して機械学習法を用いた行動予測モデルの構築を目指します。

◎プレスリリースはこちらから→「Bittrade × 一橋大学」産学連携を発表 

<ビットトレード / 一橋大学 共同研究プロジェクト>



個人投資家による仮想通貨の売買パターン~取引レベルデータを用いた行動解析と予測~
「#1:取引パターンの基本的な特徴」
■分析対象
【分析対象取引】Bittradeにおける全取引レコード

【分析対象通貨ペア】
①ビットコインキャッシュ/ビットコイン(bcc_btc)
②ビットコインキャッシュ/円(bcc_jpy)
③ビットコイン/円(btc_jpy)
④イーサリアム/ビットコイン(eth_btc)
⑤ライトコイン/ビットコイン(ltc_btc)
⑥モナコイン/ビットコイン(mona_btc)
⑦モナコイン/円(mona_jpy)
⑧リップル/円(rp_jpy)
(ビットトレードで取り扱いのある8銘柄)

【分析対象期間】2017年10月中旬~2018年3月中旬


(注:ビットコイン/円、週足チャート、Bittrade作成)
青い枠で囲んだ期間が、本レポートが参照している分析の対象期間です。

ビットコイン/円(btc_jpy)を例にとると、2017年後半は価格急騰により史上最高値を記録した後、
2018年前半は大きく下落し3月にはピーク時の1/3の価格まで落ち込みました。

上記の分析対象期間は、ビットコイン/円を含む各通貨の価格が大きな変動を経験した時期でした。
こうしたダイナミックな価格変動の下で、BitTradeにおける投資家の皆様はどのような投資行動をとっていたのでしょうか。
まずは、投資アクションのタイミングに関する基本的なデータから確認してみましょう。

■投資アクションデータの分布:日別傾向

1日~31日までの日別傾向
(一橋大学宮川研究室が作成、BitTradeが一部加工)

上図は、分析対象期間のうち11月~2月までの各月のデータをまとめた上で、1日~31日までの各1日単位において
どの程度の数の投資アクションが観察されたかを示したものです。

全体的に見られる傾向として、月の前半から中盤にかけて投資アクションが多く、
月末は相対的に投資アクションが少ないという特徴がみられます。
また、5日や10日といったいわゆる「五十日(ごとおび)」近辺において相対的に多くの投資アクションが観察されている
という点も特徴的です。



■投資アクションデータの分布:時間帯別傾向

(一橋大学宮川研究室が作成、BitTradeが一部加工)

次に、分析対象期間全体のデータをまとめた上で、1日のうち1時から24時までの各時間単位で、
どの程度の数の投資アクションが観察されるかを見てみましょう。

自然な結果として、投資アクション数は深夜0時から急激に減り、翌日午前7時から徐々に増えて行きます。
その後、昼12時に投資アクション数のピークを迎えて以降はアップダウンを繰り返しながら、夜22時に再度ピークを迎えます。

BitTradeでお取引される投資家の「7割」がスマートフォンを利用されていることを踏まえると
お昼休みの12時、就寝前の22時にスマホから接続して取引を実行される投資家が多い事が推測されます。

■投資アクションデータの分布:分単位傾向

(一橋大学宮川研究室が作成、Bittradeが一部加工)

最後に、分析対象期間全体のデータをまとめた上で、1時から24時までの各時における各分単位で、
どの程度の数の投資アクションが観察されるかを見てみましょう。


各分の間で大きな変動は見られませんが、20分前後、30分前後など一部に投資アクション数のスパイクが見られるほか、
50分台の投資アクション数が想定的に少ないという特徴もあります。
これらの結果は、投資アクションが発生する確率に日、時間、分毎の特徴が存在することを示唆しています。

以下では、こうした結果を踏まえて、BitTradeで仮想通貨を売買する投資家が実際にどのようなパターンで
各通貨を売買しているかを、通貨の購入(buy)アクションに注目して解析してみたいと思います。

■投資行動解析(順張りか逆張りか?どのリターンに注目?)
投資アクションを解析するために、以下では、各通貨の価格が「どのように推移した」場合に、
より高い確率で購入行動が観察されるかを描写します。

価格の推移は、例えば、チャートによって把握することが可能ですが、これを何らかの数値に変換すると、分析が容易になります。

具体的には、分析対象期間の各時点(一分刻み)において購入行動が観察されたか否かを「各投資家×各通貨ペア」に関して計測し
その直前の当該通貨のリターンとの関係を推定します。

実際には、アクション時点を基準にして過去15分から過去1分の区間におけるリターン、
過去30分から過去15分の区間におけるリターン、

過去30分から過去1時間の区間におけるリターン・・・と計測を続け、
最終的には過去20日から過去10日の区間におけるリターンまで、
合計13区間のリターンと購入行動との関係を統計的な手法で推定します。 ,br>
この推定に当たっては、各日、各時間、各分によって購入行動の発生確率が異なることや、
通貨ペアによって購入行動の発生確率が異なることも勘案しています。

なお、BitTradeでの全投資アクションを対象にしていること、投資アクションの有無が一分単位で計測されていることなどから、
推定に用いられるデータ数は数千万観測値に及びます。正にビッグデータを用いた行動解析の実例と言えます。

(一橋大学宮川研究室が作成)
上図は、ビッグデータを用いたこの推定の結果を図示したものです。

まず、横軸はリターンを計測した区間に対応しています。
例えば、p15はアクション時点を基準にして「過去15分から過去1分の区間におけるリターン」を、
p30は「過去30分から過去15分の区間におけるリターン」を示しています。

一番古い区間はp28800で、アクション時点を基準にして「過去20日から過去10日の区間におけるリターン」に当たります。
次に、縦軸は、各区間のリターンが一定程度変動した場合の購入確率の変化を示しています
(●は推定された値を、上下に伸びた棒はその推定値がおおよそどの位の範囲に収まるかを示しています)。

今回の推定結果は、購入行動が各時点から見て24時間以内の区間で計測されたリターンと強く相関していること、
また、その相関が「負」であることを示しています。
このことは、分析期間全体の平均的なパターンとして、
BitTradeで取引を実行した投資家が、過去24時間以内の日中リターンに関する逆張り傾向にあったことを意味しています。

■投資行動解析(時間帯別)
では、こうしたパターンは、投資アクションの観察された時間帯とどのような関係にあるのでしょうか。


(一橋大学宮川研究室が作成)

上図は、仮想通貨の購入パターンに関する解析を、購入アクションの観察された時間帯毎に実行したものです。
興味深いことに、先に示した日中リターンに関する逆張り傾向は、主として夕方から夜間の時間帯(18時から22時)における投資アクションに
関するものであったことが分かります。
一方で、深夜から早朝の時間帯(23時から6時)においては、むしろ多くのリターン計測区間に対して「順張り」であったこともわかります。

第一回レポートでは、進行中の共同研究から一部の結果をシェアさせて頂きました。
今回の分析からは、仮想通貨を対象とした投資アクションに様々な規則性があること、またその規則性がより細かい条件
(例:投資アクションの観察時間帯)と密接に関係していることが分かりました。

こうした結果を踏まえると、相場の急騰・急落局面において投資家は一般的にどのような行動パターンを示すのか、
また、高いパフォーマンスを挙げている投資家はどのような行動パターンを示しているのか、といった多くの
リサーチクエスチョンが自然に浮かんできます。

BitTradeでは、こうした分析結果を基に、お客様の仮想通貨投資に役立つ情報を定期的にご紹介していく予定です。
引き続き、BitTradeをどうぞよろしくお願いいたします。

シェアする